2021-10-25 工学部化学物理工学科 寺田昭彦?利谷翔平研究室「微生物を使った窒素のマネージ」
今日は、#工学部#化学物理工学科 寺田昭彦教授?利谷翔平准教授の研究室にお邪魔したワン。
写真1枚目、お水の中に入っているのは、微生物たち。
寺田先生?利谷先生は、微生物を使って、窒素をマネージする研究をしているワン。
窒素といえば、空気の中に多く含まれているものだけど、実は、陸地に1.5億トン、海中に1.5億トンあって、それが微生物の働きで循環しているワン。
窒素は、肥料としても使われていて、空気中の窒素から人工的に肥料が作られているワン。
それから、人が食べるタンパク質も、窒素からできているので、世界の人口が増えたことで、環境中に出される窒素の量も増えているワン。
環境中の窒素が増えると、どんな問題があるのかワン?
たとえば、プランクトンが増えて発生する赤潮は、海水中の窒素が増えることで起こるワン。
それから、窒素が多くなると、生物多様性が下がることも知られているワン。
さらに、窒素から作られる亜酸化窒素は、二酸化炭素の約300倍の温室効果があって、地球温暖化への影響が問題になっているワン。
水質汚染?生物多様性?地球温暖化という3つの大きな環境問題に、窒素が深く関係しているなんて、知らなかったワン。
寺田先生?利谷先生の研究室では、排水に含まれる窒素化合物を、微生物を使って、無害な窒素ガスに戻す研究をしているワン。
写真2枚目?3枚目がその実験装置。
白いタンクに入っているのが、工場からの排水を模した水。
工場で作られるものによって、排水の中身も変わるので、想定する産業に合わせて、お水の組成を変えているワン。
中にアンモニアなどの窒素化合物が入っていて、それが微生物の栄養になるワン。
白いタンクから、管がつながっているプラスチック容器に入っているのは、不織布と微生物。
色々な種類の微生物が、共存したり、競争したりしながら、容器の中でコミュニティを形成しているワン。
そのコミュニティを制御することで、少ないエネルギーで窒素化合物を無害な窒素ガスに戻すシステムを研究しているワン。
微生物が増えるのには、時間がかかるので、寺田先生たちは何年もかけて愛情をこめて育てているそうだワン。
写真4枚目の装置では、手前の水槽に微生物が入っていて、ハッケンの横にある白い計測器で、酸素濃度や温度、pHなどの条件や、アンモニア?硝酸イオンの量を調べているワン。
その結果は、コウケンが見ている画面に出てくるワン。
微生物の働きをモニタリングすることで、効率の良い条件を調べているワン。
微生物の中には、まだ機能がわかっていないものもたくさんいるワン。
寺田先生?利谷先生の研究室では、未知の微生物の機能を発見し、それを利用するために、排水処理施設や川や田んぼなどの自然の泥の中から、微生物を取ってきて培養し、働きを調べているワン。
うまくいけば、生分解性プラスチックや化成品の原料など、価値の高い有機物を作れるかもしれないワン。
写真5枚目は、微生物の増殖をモニタリングする機械。
微生物が増えると、お水が濁るので、光の通り方で微生物がどのくらい増えたかわかるんだワン。
ハッケンコウケンがのぞいているところに、試験管が入っているのが見えるかワン?
この試験管の中に、田んぼから取ってきた微生物がいるワン!
じーーーっと見ても、姿が見えないのが残念だワン。
そこで、微生物の顕微鏡画像を見せてもらったワン!
写真6枚目、パソコンの画面で光っているのが微生物。
ハッケンコウケンの右にある顕微鏡で見ると、こんな風に見えるんだワン。
微生物の種類によって、色が違ってきれいだワン!
写真7枚目は、検査のために使われる装置。
顕微鏡で見るだけじゃなくて、微生物のDNAやRNAを見ることで、どんな種類の微生物がどれくらいいて、どんな機能を発揮しているかを調べるんだワン。
小さいけど、大きな働きをする微生物にこれからも注目していくワン!
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